コンタクトが目の中にあるかわからない！レンズが入りやすい場所や確認方法などを解説

コンタクトレンズが急にずれてしまい、「どこへ行ったのかわからない」「目の裏側に入ってしまったかも……」とパニックになった経験はありませんか。

コンタクトが目の中にあるかわからない！レンズが入りやすい場所や確認方法などを解説

コンタクトレンズが目の中で行方不明になる原因はさまざまですが、コンタクトレンズが入り込みやすい場所は、ある程度決まっています。

そこで今回は、目の中でコンタクトレンズが行方不明になる原因や、レンズが入りやすい場所を紹介します。併せて、ずれたレンズの位置を確認する方法や外す方法なども紹介しますので、同様の現象に悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

■目の中でコンタクトレンズが行方不明になる原因

まずは、目の中でコンタクトレンズが行方不明になる、おもな原因を知っておきましょう。

◇目の乾燥

目の乾燥は、コンタクトレンズが目の中で行方不明になる、おもな原因の一つです。

目が乾燥すると、コンタクトレンズが目の表面にうまくフィットせず、まばたきした際にレンズがずれることがあります。その結果、目の中でコンタクトレンズが行方不明になる可能性が高まります。特にドライアイの方は、目が乾燥しやすいため注意しましょう。

その他、空気の乾燥やパソコンの長時間使用が、目の乾燥をまねくこともあります。

心当たりがある場合は、コンタクトレンズ用の目薬を使用したり、意識的にまばたきをしたりして、目の乾燥を防ぎましょう。 目が乾きにくい、低含水コンタクトレンズを選ぶのもおすすめです。

◇コンタクトレンズの長時間装用

コンタクトレンズの長時間装用も、レンズが行方不明になる原因の一つです。

コンタクトレンズを長時間装用すると、水分が蒸発したり汚れが付着したりしてレンズの状態が悪くなります。それにともない、目の乾燥も進みやすくなるため、レンズがずれて行方不明になるリスクが高まるのです。

コンタクトレンズの連続装用時間の目安は12～16時間程度ですが、目の状態や生活環境に合わせて変えていかなければなりません。目の乾燥が気になる場合やレンズがずれやすい場合は装用時間を短くして、レンズが行方不明にならないようにしましょう。

◇目に合うコンタクトレンズを使用していない

眼科を受診せず、目に合うコンタクトレンズを使用していない場合も、目の中でレンズが行方不明になるリスクが高まります。

目に合うコンタクトレンズを選ぶ際に重要なのが、BC（ベースカーブ：レンズの曲がり具合を表す数値）です。

コンタクトレンズのBCが眼球の丸みに対してゆるすぎると、目の中でレンズがずれて行方不明になることがあります。

逆に、BCが眼球の丸みに対してきつすぎると、レンズの縁が目に当たって涙の流れを妨げて目が乾燥しやすくなり、レンズのずれをまねくことも考えられます。

■行方不明になったコンタクトレンズはどこにある？

それでは、目の中で行方不明になったコンタクトレンズは、どこにあるのでしょうか。ここでは、ずれたレンズが入りやすい場所を紹介します。

◇目の裏側に入ってしまうことはない

白目の部分を覆う結膜は、まぶたの裏側とつながって袋状になっています。そのため、目の中で行方不明になったコンタクトレンズが、目の裏側に入ってしまうことはありません。

コンタクトレンズが装用中に行方不明になった場合、まぶたと眼球の間に入り込んでいるか、もしくは外れて落ちているかのどちらかです。取れなくなることはないため、あわてて取ろうとしないようにしましょう。

◇目尻や下まぶた付近に入り込みやすい

ソフトコンタクトレンズは、何らかの原因で半分に折れて目の中で行方不明になってしまうことがあります。

そのような場合は、目尻や下まぶた付近を探してみましょう。ただし、折れたレンズは通常とは異なる形をしているため、鏡を使っても見つけるのに少々苦労するかもしれません。

また、小さく折りたたまれた状態のレンズは、まぶたの奥のほうまで入り込んでしまうことがあります。このような場合は、目を傷付けないよう細心の注意を払いながら、レンズを取り出しましょう。

◇上まぶたの裏側や白目の部分に貼り付いている場合も

ソフトコンタクトレンズの場合、目が乾燥してレンズがずれて、まぶたの粘液にくっついてしまうことがあります。目尻や下まぶた付近を探してもソフトコンタクトレンズが見つからないときは、上まぶたの裏側も見てみましょう。

特に、まばたきをする際に違和感を覚えたり、まぶたに触れたときに異物感があったりする場合は、上まぶたの裏側にレンズがある可能性があります。

一方、ハードコンタクトレンズでは、白目の部分に吸盤のように貼り付いてしまうことがあります。

いずれにせよ、無理にレンズを剥がそうとすると目を傷付けるおそれがあるため、注意が必要です。

■行方不明になったコンタクトレンズの位置を確認する方法

行方不明になったコンタクトレンズの位置を確認するには、以下4つの方法を試してみてください。

◇鏡を見ながら目を動かす

コンタクトレンズが行方不明になったものの、外れたり落としたりした様子がない場合は、鏡を使ってレンズを探してみましょう。

鏡を見ながら目を上下・左右に動かすと、白目の部分にコンタクトレンズが貼り付いていることがあります。

見つからない場合は、折りたたまれたレンズが入り込みやすい目尻や下まぶた付近も、丁寧に確認してみてください。それでもレンズが見当たらない場合は、上まぶたの裏側ものぞいてみましょう。

目を動かして探している最中に、コンタクトレンズが外れて落ちることもあるため注意してください。

◇目薬をさす

コンタクトレンズが目の中にあるものの見つからない場合は、コンタクトレンズ用の目薬をさしてみましょう。目薬をさして目を潤すと、レンズが目の中で移動しやすくなり、見つけやすくなります。

コンタクトレンズの探し方は、目薬を使わない場合とほぼ同じです。目薬をさして目にしっかり潤いを与えたあと、鏡を見ながら目を上下・左右にゆっくり動かしてレンズを探します。

目薬をさしたあとに数回まばたきをすると、鏡で確認しやすい位置にレンズが移動してくることもあるので、試してみてください。

◇まぶたを引っ張りながら目を動かす

コンタクトレンズが目の中にあるかどうか確認したい場合は、まぶたを引っ張りながら目を動かしてみましょう。

確認方法は、まぶたを上方向や下方向に引っ張りながら、目を上下・左右に動かすだけです。このとき、何らかの異物感があれば、コンタクトレンズは目の中にある可能性が高くなります。

鏡も目薬もない場合は、この方法でコンタクトレンズが目の中にあることを確認しましょう。

◇まぶたを閉じて指の腹でレンズの位置を探る

まぶたの裏側にコンタクトレンズが貼り付いているものの、場所がよくわからない場合は、まぶたを閉じて指の腹でレンズの位置を探ってみましょう。

ただし、指でまぶたを強く押さえてしまうと、目に傷が付いたり、コンタクトレンズがさらにまぶたの奥に入ってしまったりしかねません。そのため、指でレンズの位置を探る際は、まぶたの上からやさしくさわるようにしてください。指の腹で位置を探っているうちに、レンズが正しい位置に戻ることもあります。

なお、この方法はハードコンタクトレンズが目の中で行方不明になった場合にも、おすすめです。ハードコンタクトレンズは硬い素材で作られているため、ずれた場所によっては皮膚の上からでもレンズの位置を特定できます。

■正しい位置からずれたコンタクトレンズを外す方法

最後に、正しい位置からずれたコンタクトレンズを外す方法を紹介します。コンタクトレンズを無理やり取ると目を傷付けるおそれがあるため、下記の方法を参考にして慎重に取り外すようにしてください。

◇コンタクトレンズを正しい位置に移動させてから外す

コンタクトレンズの位置がわかっている場合は、レンズを正しい位置に移動させてから外しましょう。

ただし、無理にレンズを動かすと目に傷が付くおそれがあります。レンズが目の中で行方不明になる場合は目が乾燥していることが多いため、コンタクトレンズ用の目薬でしっかりと目を潤してから、レンズを黒目の上に移動させてください。その後は、通常の方法で外せば問題ありません。

コンタクトレンズが二つ折りになっていると、黒目の上に戻すのが難しいこともあります。 そのような場合は、まばたきしたり目を動かしたりしてレンズを取り外し可能な位置まで移動させ、目薬で目を潤しながらやさしくレンズを取り出してください。

◇水を張った洗面器の中でまばたきをする

コンタクトレンズを正しい位置に移動できない場合は、洗面器に水を張って顔を浸し、レンズが入っている側のまぶたを引き下げながら、まばたきをしてみてください。水中でまばたきすると、目とレンズの間に水が入ってレンズが外れやすくなります。

ただし、この方法で外したソフトコンタクトレンズは再装用できません。ソフトコンタクトレンズを水道水に浸すと、レンズが変形したり変色したりすることがあります。また、水道水に含まれる微生物や細菌で、感染症を引き起こすことも否定できません。したがって、この方法でソフトコンタクトレンズを外した場合は、すぐに廃棄してください。

なお、ハードコンタクトレンズの場合は、水道水に浸しても問題なく再装用できます。

◇外せない場合は眼科を受診

上記の方法を試してもコンタクトレンズが外れない場合や、ずれたコンタクトレンズがまぶたの奥まで入り込んでしまい外せない場合には、眼科を受診しましょう。

眼科を受診すれば、医師が目の健康状態をチェックしてくれます。目の中にレンズやレンズの破片があれば傷を付けないように取り除いてくれるうえ、症状に応じた治療も受けられるため安心です。

■まとめ

目が乾燥していたり、合わないコンタクトレンズを使用していたりすると、レンズがずれて目の中で行方不明になることがあります。ずれたレンズは、目尻や下まぶた付近に入り込んだり、上まぶたの裏側や白目の部分に貼り付いたりしていることが考えられますが、無理に外そうとしてはいけません。外す際には、コンタクトレンズ用の目薬で目を潤すなどして、目を傷付けないようにしましょう。

コンタクトレンズを目の中でなくさないためには、眼科を受診して目に合うレンズを選ぶことも大切です。また、行方不明になったレンズを見つけて外したあとも、目に違和感などが残る場合は眼科を受診してください。

目を健康な状態に保つためにも、異常を感じたら早めに眼科を受診するようにしましょう。