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コンタクトレンズの種類と特徴!違いを知って理想のコンタクトレンズを見つけよう

コンタクトレンズは、素材や使用期間、機能によっていくつかの種類に分けられ、それぞれ特徴も異なります。これらの違いを知ることは、目に合うレンズを選ぶためにとても重要なことです。

そこでこの記事では、コンタクトレンズの特徴を種類ごとに解説します。コンタクトレンズの種類を変更する場合の注意点も紹介するので、自分の目に合うコンタクトレンズを知りたい方や種類変更を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

■コンタクトレンズの種類|素材の違い

コンタクトレンズは、素材によって「ハードコンタクトレンズ」と「ソフトコンタクトレンズ」の2種類に分けられます。

◇ハードコンタクトレンズ

ハードコンタクトレンズは、水分を含んでいない硬い素材で作られています。

レンズサイズは角膜(黒目)より小さく、一般的に酸素透過性の高い素材で作られており、目にかかる負担は少なめです。また、レンズが硬くて矯正効果が高く、乱視の矯正にも優れています。

ただし、ハードコンタクトレンズは装用したときの異物感が強く、慣れるまでに1~2週間ほどかかることもあります。一方、目に傷が付いたときやゴミが入ったときなどは痛みを強く感じるため、目の異常に早く気付くことが可能です。

なお、ハードコンタクトレンズの価格は片眼1枚で10,000円程度と高めですが、耐用年数が長く、2~3年は使えます。そのため、コストパフォーマンスは低くありません。

◇ソフトコンタクトレンズ

ソフトコンタクトレンズは、水分を含むやわらかな素材で作られています。

レンズサイズは角膜より大きめですが、ハードコンタクトレンズに比べて装用感が良く、ずれたり外れたりするトラブルも少なめです。

ただし、ソフトコンタクトレンズは異物感を覚えにくいことから、目に傷が付いても気付かない場合があり、目の異常を見逃すおそれがあります。また、乱視の矯正も可能ですが、乱視の強さやタイプによっては対応できない場合もあります。

なお、ソフトコンタクトレンズは含水率によっても分類されます。

「含水率」とは、ソフトコンタクトレンズに含まれている水分の量を数値化したものです。含水率が高いほど水分量が多く、含水率が50%以上のものは「高含水コンタクトレンズ」、50%未満のものは「低含水コンタクトレンズ」と呼ばれます。

・高含水レンズの特徴

高含水レンズはレンズ内に多くの水分を含んでいるため、とてもやわらかく、装用感が良いのが特徴です。また、コンタクトレンズの素材によっては、レンズに含まれる水分を介して目に酸素を供給することから、一般的に含水率が高いほど酸素透過性が高くなります。

ただし、ソフトコンタクトレンズは装用して時間が経つと乾燥し始め、涙や目の水分を吸収してレンズのうるおいを維持しようとします。特に高含水レンズは失われる水分量が多く、大量の涙を吸収して目の乾燥をまねきやすいことから、涙の量が少ない方やドライアイの方には向きません。

・低含水レンズの特徴

低含水レンズは、高含水レンズに比べると水分量が少なく、やや硬さを感じることもあります。

しかし、低含水レンズはレンズから蒸発する水分量が少ないため、高含水レンズに比べると目の乾燥はそれほど強く感じません。また、目が乾きにくいことにより、装用時間が長くなってもつけ心地があまり変わらないというメリットもあります。

さらに、低含水レンズは汚れに強い非イオン性素材で作られていることが多く、タンパク汚れや花粉などが付着しにくいのも特徴です。

ただし、低含水レンズはレンズ中の水分量が少ないため、酸素透過性が低い傾向にあります。

・瞳に優しい新素材|シリコーンハイドロゲルの特徴

近年注目されているのが、高含水レンズと低含水レンズの利点を併せ持つ新素材「シリコーンハイドロゲル」のレンズです。

シリコーンハイドロゲル素材のレンズは素材そのものが酸素をよく通すため、含水率が低くても瞳に多くの酸素を届けられます。目の乾燥を防ぎながら酸素不足も解消できるため、目の健康維持にも役立つでしょう。

ただし、シリコーンハイドロゲル素材のコンタクトレンズは皮脂汚れに弱く、メイク汚れなどが付くとなかなか落とせません。使用する際は、メイクが目や目の周りに付かないように注意し、皮脂汚れをしっかり落とせる洗浄液を用意しておくとよいでしょう。

■コンタクトレンズの種類|使用期間の違い

コンタクトレンズには、年単位で使用できる「長期使用タイプ」、決められた日数しか使用できない「定期交換タイプ」、1回しか使用できない「使い捨てタイプ」の3種類があります。

◇長期使用タイプ(コンベンショナルレンズ)

長期使用タイプ(コンベンショナルレンズ)は、1~3年程度使用できるコンタクトレンズです。

ハードコンタクトレンズは多くが長期使用タイプで、視力が変わらなければ2~3年は使えます。一方、長期使用タイプのソフトコンタクトレンズは、1~1年半ほど使用できます。ただし、汚れの蓄積を防ぐため、毎日のレンズケアや定期的なタンパク除去が欠かせません。

長期使用タイプのレンズを両眼2枚分購入する際にかかる費用は、ハードコンタクトレンズで20,000円前後、ソフトコンタクトレンズで30,000円前後と少し高めです。しかし、毎日使うのであれば、使い捨てタイプよりも長期使用タイプのほうがコストを抑えられます。

◇定期交換タイプ(2ウィーク・マンスリーレンズ)

定期交換タイプ(2ウィークタイプ・マンスリータイプ)は、使用期間内なら繰り返し装用できるコンタクトレンズです。2ウィークタイプは開封した日から2週間、マンスリータイプは開封した日から1ヵ月間使用できます。

ただし、使用期間が過ぎたら、使った回数が少なくても新しいものに交換しなければなりません。

定期交換タイプのコンタクトレンズは、汚れの蓄積を防ぐために毎日のレンズケアが必要です。使用期間が長いマンスリータイプは、定期的なタンパク除去も求められます。なお、2ウィークタイプは使用期間が比較的短いため、毎日の洗浄・消毒がきちんとできていればタンパク除去は不要です。

定期交換タイプを利用する場合は、洗浄液やレンズケースも定期的に購入しなければなりません。もっとも、使う頻度が高い場合は、トータルで見るとワンデータイプよりコストパフォーマンスが良くなることが多いようです。

◇使い捨てタイプ(ワンデータイプ)

使い捨てタイプ(ワンデータイプ)は、1回使ったらすぐ廃棄しなければならないコンタクトレンズです。使用期限は1日ですが、24時間連続して使えるわけではなく、医師に指示された装用時間を超えて使うことはできません。したがって、実際に使えるのは数時間です。

使い捨てのワンデータイプは、デイリーケアが必要ありません。洗浄液や保存液、レンズケースも不要なので、旅行などへ行くときにも便利です。さらに、新しいレンズに毎日交換するため、衛生的に使えます。

ただし、ほかのタイプのレンズに比べて耐久性が低く、一度外したら再装用できません。また、1枚当たりの値段は高くないものの、毎日のように使う場合は長期使用タイプや定期交換タイプのほうが経済的です。とはいえ、使う頻度が低いなら、使い捨てタイプのほうが低コストですむ場合があります。

コストが気になる方は、旅行のときやアレルギーの時期など使う場面を限定するとよいでしょう。

■コンタクトレンズの種類|機能の違い

コンタクトレンズは、近視用や乱視用、カラコン(カラーコンタクトレンズ)など、機能や目的によっても分類できます。

◇近視用コンタクトレンズ・遠視用コンタクトレンズ

近視用コンタクトレンズおよび遠視用コンタクトレンズは、レンズ全体に1つの度数が配置されている単焦点レンズです。

近視用は凹レンズ設計、遠視用は凸レンズ設計になっています。近視・遠視いずれの場合も、コンタクトレンズを装用すると網膜上にうまくピントが合うようになるため、物がはっきり見えるようになる仕組みです。

なお、強い近視の矯正に向いているのはハードコンタクトレンズです。ソフトコンタクトレンズに比べて光学性に長け、よりクリアな視界が期待できます。

◇乱視用コンタクトレンズ

乱視用コンタクトレンズは、乱視の原因である角膜の歪みを矯正するレンズです。

レンズの厚みを調整することで歪みを打ち消す特別なカーブを作り、見えづらさを解消します。角膜の歪みとレンズのカーブがうまくフィットしないと十分な矯正効果が得られないため、レンズが回転しにくい特殊な構造になっているのも特徴です。

ただし、強度の乱視、あるいは角膜の表面が不規則に歪んでいる「不正乱視」はソフトコンタクトレンズでの矯正が難しいため、ハードコンタクトレンズをすすめられることがあります。

なお、乱視用コンタクトレンズは特殊なレンズなので、価格はほかに比べて若干高めです。商品の在庫がない店舗も多く、入手までに時間がかかることがあります。

◇遠近両用コンタクトレンズ

遠近両用コンタクトレンズは、近くにも遠くにも焦点が合うように度数が配置されているレンズです。1枚のレンズに複数の度数が配置されているため、使い始めは見え方に違和感を覚えることがあります。見え方に慣れるまでの期間は、ソフトコンタクトレンズで1週間程度、ハードコンタクトレンズで2週間程度です。

遠近両用コンタクトレンズを使うと、手もとも遠くも見やすくなります。しかし、暗い場所で使用すると瞳孔が大きくなって複数の度数が視界に入ってしまうため、見づらさを感じることがあります。また、遠くの景色などは、単焦点レンズに比べて鮮明に見えないこともあります。

なお、度数の配置パターンは製品によってさまざまです。そのため、近視の度数と加入度数(遠用の度数と近用の度数の差)が同じでも、違うメーカーやブランドの商品を選ぶと見え方が変わる可能性があります。したがって、見え方に不満がある場合は、いろいろな商品を試して見やすいものを選ぶのがおすすめです。

◇カラコン・サークルレンズ

カラコンやサークルレンズは、瞳の色を変えたり瞳を大きく見せたりする効果が期待できるコンタクトレンズです。

カラコンは、広い範囲が着色・デザインされているレンズで、瞳そのものの色を変える効果が期待できます。カラーバリエーションが豊富で、瞳の印象を大きく変えることもできますが、学校や職場では悪目立ちすることもあるため、使う場面を選ぶほうがよいでしょう。

サークルレンズは、縁に近い部分のみをサークル状に着色したレンズで、瞳を大きく見せる効果があります。装用しても見た目の変化は少ないため、学校や職場でも違和感なく使えます。一方で、瞳の印象があまり変わらないことから、物足りなさを感じるかもしれません。

■コンタクトレンズの種類を変更する場合は、眼科で診察を受ける

最近は視力矯正ができる商品も販売されているため、見やすさとおしゃれを同時にかなえることも可能です。
コンタクトレンズは、メーカーごとにレンズのデザインや使用している素材、作り方などが違うため、今までと違う商品を選ぶと装用感や見え方が変わってきます。

実際、同じメーカーが製造しているコンタクトレンズでも、種類やブランドが変わると度数変更が必要になる場合が少なくありません。なぜなら、コンタクトレンズの度数は規格化されているわけではないからです。

したがって、コンタクトレンズの種類を変更したい場合、違うメーカーのものを使いたい場合などは、必ず眼科で診察を受けてください。

眼科できちんと検査を受ければ、度数やBC(ベースカーブ)を測ってトライアルレンズの装用もさせてもらえるため、失敗が少なくなります。目の健康状態にも配慮してもらえるため、眼障害などのトラブルを未然に防ぐことにもつながるでしょう。

■まとめ

コンタクトレンズは、素材・使用期間・機能によっていくつかの種類に分けられ、それぞれ特徴が異なります。したがって、度数やBCだけを確認して種類変更するのはおすすめできません。

また、コンタクトレンズは、メーカーや種類が変わると装用感や見え方が変わります。自己判断で変更すると、見えづらさを感じたり目の健康を損ねたりすることにもなりかねません。

コンタクトレンズを変更したい場合は、失敗を防ぐためにも眼科を受診してください。医師と相談して、希望に合うコンタクトレンズを処方してもらいましょう。

公開日:2023/5/18