就職活動(就活)では、初対面の面接官に自分らしさをうまくアピールしなければなりません。面接では相手と目を合わせながら話すことになりますが、目もとから好印象を与えるにはメガネとコンタクトレンズのどちらが良いのか、悩む方も多いでしょう。
そこで今回は、就活にコンタクトレンズがおすすめな理由と、使いやすいレンズの選び方を解説します。カラーコンタクトレンズ(カラコン)使用の可否や注意点も紹介するので、普段カラコンを使っている方もぜひ参考にしてください。
結論からいうと、就活ではメガネ・コンタクトレンズのどちらを選んでも構いません。なぜなら、視力矯正方法を採用基準にしている企業は、ほとんどないからです。
実際、「メガネだから採用しない」「コンタクトレンズだから採用しない」ということは、基本的にありません。したがって、身だしなみを整え、自分らしさや仕事への熱意を伝えられるなら、特にこだわる必要はないでしょう。
しかし、なかにはコンタクトレンズのほうが好ましい職種もあります。
例えば、看護職や介護職など、メガネがズレると業務に支障をきたすおそれがある職種では、コンタクトレンズのほうが便利です。保育士など子どもと接する機会が多い職種も、安全面を考慮するとコンタクトレンズのほうが適切でしょう。
また、美容関係や化粧品業界、接客業など見た目の印象を大切にする職種も、メガネよりコンタクトレンズが好まれる傾向があります。こうした業界への就職を希望するなら、コンタクトレンズの使用を積極的に検討するべきかもしれません。
「結局、メガネとコンタクトレンズ、どっちにすればいいの?」と迷った場合は、コンタクトレンズを選ぶことをおすすめします。コンタクトレンズを使うと、目もとの印象が自然になるだけではなく、「就活でありがちな失敗を防ぐ」というメリットも得られるからです。
メガネをかけると、面接官はレンズ越しに目もとを見ることになるため、表情が伝わりにくくなります。表情がわかりにくいと、全体的に硬く暗い雰囲気になるため、自分らしさを十分に表現できないかもしれません。
一方、コンタクトレンズなら目の動きがはっきりわかるため、笑顔などの表情も自然に伝わります。アイコンタクトもしやすくなり、明るく活発な印象を与えやすくなるでしょう。
汗や息などで曇らないのも、コンタクトレンズをおすすめする理由の一つです。
就活は緊張の連続ですが、メガネをかけていると緊張による汗で滑ったり曇ったりすることもあります。また、感染症予防でマスクをかけていると、吐息でレンズが曇りやすくなります。さらに、雨の日や夏場など、湿度が高く外気温と室内の温度差が大きい日は、温度の高い場所へ移動した瞬間にレンズ全体が真っ白に曇ることもあります。
しかし、コンタクトレンズなら汗や呼気、温度差などで曇ることはありません。汗や雨で汚れることもないため、面接直前に余計なストレスに悩まされることもないでしょう。
オンライン面接を受ける場合や証明写真を撮るときも、コンタクトレンズは大変便利です。
オンライン面接のときにメガネをかけていると、レンズに光が反射して面接官に表情がうまく伝わらないおそれがあります。事前にカメラの角度などは調節できますが、日光や照明によって予想外の箇所が光ってしまうこともあるでしょう。特に、ブルーライトカットレンズを使っていると、レンズが色づいて見えることもあるため、要注意です。
また、証明写真を撮る際も、メガネをかけているとレンズが光ってきれいに写らない場合があります。
コンタクトレンズなら、メガネのように光が反射して面接官から目もとが見えにくくなることはありません。自然な表情をしっかり伝えるためにも、オンライン面接や証明写真撮影の際はコンタクトレンズをおすすめします。
それでは、就活でカラコンを使用しても良いのでしょうか。
たしかに、カラコンは自分らしさをアピールする手段の一つかもしれません。しかし、就活における面接は自分の魅力を伝える場面であり、おしゃれをする場面でないことは明らかです。カラコンのみで不採用が決まることは少ないかもしれませんが、積極的な採用要素にはならないため、慎重に考えるべきでしょう。
特に、金融系や教育系などの堅実さが求められる職種では、カラコンの使用を避けるほうが無難です。他方、美容業界やアパレル系の企業では、カラコンの使用に寛容な傾向があります。とはいえ、不安な場合はクリアタイプのレンズを使うことをおすすめします。
面接では、見た目だけではなく身だしなみやマナーにも気を配り、仕事に対する熱意をしっかり伝えることを考えましょう。
ここからは、就活の際に使いやすいコンタクトレンズやカラコンの選び方を解説します。
就活に合わせてコンタクトレンズデビューを考えている方には、デイリーケア不要で衛生的に使えるワンデータイプのコンタクトレンズをおすすめします。
2ウイークタイプやマンスリータイプなどの定期交換タイプのコンタクトレンズは、コストパフォーマンスは高めですが、デイリーケアが欠かせません。特に就活で疲れているときは、ケアが面倒になり結局メガネに戻ってしまう可能性もあります。
しかし、ワンデータイプのコンタクトレンズなら、外したあと捨てるだけなのでケアの手間がありません。定期交換タイプのように使用期間を気にしなくても良いため、就活のときだけコンタクトレンズにしたい方にもおすすめです。泊りがけの就活の際も、替えのレンズを持っていくだけですむため、荷物が増えなくて便利です。
また、1日ごとに交換するため、「普段はカラコンだけれど、就活のときはクリアレンズで」という使い方もできます。
就活中は、電車での移動に時間がかかったり、説明会が長引いたりするなどして、コンタクトレンズの装用時間がいつもより長くなる場合もあるでしょう。
長時間の装用が予想されるときは、酸素透過率が高く、目が乾きにくい低含水タイプのコンタクトレンズを選んでみてください。
素材選びに悩んだら、シリコーンハイドロゲル素材のレンズがおすすめです。シリコーンハイドロゲル素材のレンズは、従来素材のレンズに比べて酸素透過率が高いため、目の酸素不足予防に役立ちます。また、含水率の低い商品が多いため、目の乾燥が気になる方にもおすすめです。
就活でカラコンを使う場合は、できるだけナチュラルな仕上がりになるように、「色」「デザイン」「着色直径」に気を付けて選びましょう。
「色」は、本来の瞳の色に近い黒やブラウン系が無難です。迷うときは、髪色に合わせて選ぶと全体の印象に統一感が出ます。
「デザイン」は、フチが目立たない透け感のあるものを選んでください。フチがくっきりしていると派手な印象になりやすいので、要注意です。ラメ入りやデザイン性の高いものも不自然になりやすいので、避けましょう。
「着色直径」は、大きすぎると違和感が出ます。瞳が小さめの方は12.8mm程度、瞳が大きめの方でも13.5mmまでにとどめると、自然な印象になります。
就活では、見た目の印象も大変重要です。もちろん、「メガネであること」あるいは「コンタクトレンズであること」が理由で採用が決まることはほとんどありません。しかし、表情が伝わりやすく自然なアイコンタクトがしやすいコンタクトレンズは、就活向きのアイテムといえます。
また、視界の曇りや光の反射などのトラブルもないため、落ち着いて面接に臨めるのも大きなメリットでしょう。
就活の結果は、今後のキャリアに大きく影響するものです。自分らしさを大切にしつつ、相手に与える印象にも気を配り、将来につながる就職をかなえてください。