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コンタクトレンズは何歳まで使える?快適なコンタクトレンズ生活を続けるコツを紹介

若い頃からコンタクトレンズを愛用している方たちにとって、コンタクトレンズは生活必需品の一つといっても過言ではありません。

しかしながら、年齢とともにコンタクトレンズを使用する方は減ってきます。一方で、遠近両用レンズなどシニア向けの商品も多数販売されています。

それでは、コンタクトレンズは何歳まで使えるのでしょうか。多くの方がコンタクトレンズの使用をやめてしまう時期や理由、コンタクトレンズ生活を長く続けるためのポイントなどと併せて見ていきましょう。

■コンタクトレンズは何歳まで使える?

実は、コンタクトレンズの使用に年齢制限はありません。コンタクトレンズが高度管理医療機器であることを理解したうえで適切に取り扱えるのなら、何歳になっても使用できます。

◇コンタクトレンズに年齢制限はない

コンタクトレンズは年齢に関係なく使用できます。

もちろん、幼い子どもはコンタクトレンズを適切に管理したり自分で装用したりできないため、使用は難しいでしょう。しかし、目の健康状態が良好で、コンタクトレンズの着脱やデイリーケアが問題なくできるのであれば、中高年になってもコンタクトレンズを使用できます。

最近は高性能で目に優しいコンタクトレンズも数多く販売されているため、レンズの性能が原因でコンタクトレンズの装用をやめる人はほとんどいません。

◇40代・50代・60代以降にコンタクトレンズを使い始める人も!

中高年になり、老眼で近くが見づらくなったことがきっかけでコンタクトレンズを使い始める人もいます。

実際、遠近両用コンタクトレンズなら近くも遠くもよく見えるため、メガネのようにかけ外しする手間がありません。また、中高年になって趣味の時間が増え、旅行や運動を楽しむ際も、コンタクトレンズを使えばよりアクティブに過ごせます。女性の場合は、「近くが見えるので思いどおりのメイクができる」「アイメイクをしやすい」などの理由でコンタクトレンズを選ぶことも少なくありません。

このように、コンタクトレンズは中高年になってからも使いやすい便利なアイテムといえます。

■コンタクトレンズの使用をやめるおもなタイミング

それでは、年齢にともないコンタクトレンズを使用する人が少なくなるのはどうしてなのでしょうか。ここでは、コンタクトレンズの使用をやめるおもなタイミングと理由を紹介します。

◇涙の分泌量が減ってきたとき

コンタクトレンズは、目に直接接しているわけではなく、涙の上に浮いた状態でとどまっています。しかし、加齢などが原因で涙の分泌量が低下すると目が乾燥しやすくなり、コンタクトレンズ装用時に不快感や異物感を覚えやすくなるでしょう。また、涙が少ない状態でコンタクトレンズの装用を続けると、目の表面に傷が付いたり、ドライアイの症状が悪化したりする場合も珍しくありません。

このような状態になれば、当然のことながらコンタクトレンズの装用を続けることは困難になります。すると、次第にコンタクトレンズよりもメガネを使用する頻度が増え、最終的にはコンタクトレンズを使わなくなってしまうのです。

◇角膜内皮細胞が少なくなったとき

医師から角膜内皮細胞の減少を指摘され、コンタクトレンズの使用をやめる人もいます。

角膜内皮細胞は、角膜の一番内側にある組織です。角膜内皮細胞は角膜の透明性の維持に重要な役割を果たしていますが、再生能力がないため一度障害されると元に戻りません。通常は年齢とともに少しずつ減少しますが、コンタクトレンズの使用で目が酸素不足になると減少のスピードが速くなります。

角膜内皮細胞の数が著しく減少すると、角膜がむくんで白く濁り、目がかすんで物が見えにくくなったり視力が低下したりします。また、将来的に白内障などの手術を受けられなくなる可能性も否定できません。

以上のようなことから、将来の目の健康のためにコンタクトレンズの使用をあきらめる人もいます。

◇慢性的な目の病気にかかったとき

加齢にともない抵抗力が低下すると、慢性の結膜炎にかかりやすくなります。また、コンタクトレンズに対するアレルギーや不適切なデイリーケアが原因で、結膜炎を発症する場合もあります。特に高齢になると眼瞼炎などほかの病気を併発するケースもあるため、注意が必要です。

結膜炎などにかかった場合は、眼科を受診して適切な治療を受けなければなりません。コンタクトレンズの使用を避けるよう指示される場合もあるでしょう。たとえコンタクトレンズの装用が可能でも、処方される目薬の種類によっては点眼時にコンタクトレンズを外さなければならないかもしれません。

このような病気の治療に対するわずらわしさや点眼時の不便さから、コンタクトレンズを使用しない選択をする人もいます。

◇老眼が進んだとき

老眼が進み、コンタクトレンズを装用しているとかえって見づらくなってしまうことから、コンタクトレンズを使用しなくなる人もいます。

目の筋肉が衰えてピント調節がうまくいかなくなると、近くも遠くも見えづらくなります。しかし、近視あるいは遠視のみを矯正する単焦点レンズでは、老眼の症状に対応できません。特に手もとは裸眼のほうがよく見えるため、コンタクトレンズがかえって邪魔になってきます。

結局、コンタクトレンズとは別に老眼鏡を用意するのが面倒になったり、手もとを見るたびに不便さを強く感じたりするようになるため、老眼鏡に切り替えるケースが増えてくるのです。

◇細かい作業がしづらくなったとき

目の健康状態や見え方に問題がない場合でも、コンタクトレンズの装用や洗浄にともなう細かな作業がストレスとなって使用をやめてしまうケースもあります。

コンタクトレンズを装用する際には、ごく薄いレンズを傷付けないように注意しながらケースから取り出し、ソフトレンズの場合は裏表も確認する必要があります。また、ワンデータイプ以外のコンタクトレンズは、外したあとのデイリーケアが不十分だと眼病をまねくリスクがあるため、毎日しっかりと洗浄しなければなりません。

しかし、年を取って指先の動きや感覚が鈍くなってくると、コンタクトレンズの装用や洗浄などに支障が出る場合もあるでしょう。さらに、目もとの筋肉が衰えるとまぶたを上手に引き上げられなくなるため、ますますコンタクトレンズの着脱が難しくなってきます。

このように細かい作業ができなくなると、取り扱いが簡単なメガネを選ぶようになるのです。

◇白内障の手術を受けたとき

白内障の手術がきっかけで、コンタクトレンズをまったく使用しなくなる人もいます。

白内障は、目の中にある水晶体が白く濁る病気です。早い人では40代から症状があらわれ始め、50代では40~50%、60代では70~80%の人が発症します。手術で濁った水晶体を取り除き、眼内レンズを挿入すれば治せますが、手術の前後にはコンタクトレンズを装用できません。また、水晶体の代わりに挿入する眼内レンズの度数を調節すると、コンタクトレンズが不要になる場合もあります。

したがって、この場合は「コンタクトレンズを使わなくなった」というより「コンタクトレンズが不要になった」と表現するほうが適切かもしれません。

■快適なコンタクトレンズ生活を長く続けるコツ

最後に、コンタクトレンズを使用する生活を快適に長く続けるコツをいくつか紹介します。

◇眼科の定期受診を欠かさない

コンタクトレンズを長く使い続けるためには、目が健康でなければなりません。そのため、眼科の定期受診は欠かさないようにしましょう。

眼科を定期的に受診すれば、目のトラブルにいち早く気付くことが可能です。トラブルに気付かないまま無理な装用を続けることがなくなるため、目の健康を維持できます。

また、視力や目の状態は年齢とともに変わるものです。眼科を受診すれば、度数や目の健康状態の変化に応じて適切なコンタクトレンズを処方してもらえるため、目の健康を守りやすくなります。

◇目に負担をかけないようにする

年を取ってからもコンタクトレンズを使用したいなら、目にかかる負担を減らして角膜内皮細胞の減少をできるだけ抑えることも大切です。

例えば、一日の装用時間を少なくするだけで目にかかる負担は減らせます。朝起きて出かけるまではメガネで過ごす、帰宅したらすぐにコンタクトレンズを外す、休日はメガネで過ごし目を酷使しない、などちょっとしたルールを作るのもおすすめです。

また、酸素透過率の高いコンタクトレンズを選んで目が酸欠状態になるのを防ぐのも、選択肢の一つでしょう。

◇遠近両用レンズを使用する

近視用あるいは遠視用の単焦点レンズで見えづらさを感じる場合は、遠近両用レンズの使用も検討してみましょう。遠近両用レンズなら近くも遠くもほどよく見えるため、老眼があっても快適に過ごせます。

ただし、遠近両用レンズは遠方の見え方が単焦点レンズより劣ることが多く、乱視の種類・程度によってはうまく矯正できません。また、見え方に慣れるまでに少し時間がかかることもあります。

したがって、遠近両用レンズを希望する場合は必ず眼科を受診して使用の可否を判断してもらってください。そのうえで、目の状態に応じたコンタクトレンズを処方してもらいましょう。

関連記事:老眼には遠近両用コンタクトレンズがおすすめ!適齢期や価格などを徹底解説

◇ケアの手間がないコンタクトレンズを選ぶ

加齢にともない、「コンタクトレンズのケアが面倒になってきた」「適切なケアをする自信がなくなってきた」という場合は、ワンデータイプのコンタクトレンズがおすすめです。

ワンデータイプのコンタクトレンズは使い終わったら捨てるだけなので、毎日のケアが必要ありません。また、2ウィークタイプやマンスリータイプのコンタクトレンズのように交換日を覚えておく手間がなく、毎回清潔なコンタクトレンズを使えるため、目のトラブル予防にも有効です。

■まとめ

コンタクトレンズの使用に年齢制限はありません。しかし、加齢にともない指先の感覚や動きが鈍くなると、適切にコンタクトレンズを扱えなくなります。また、目の健康状態によっては医師からコンタクトレンズを使用しないよう指示されることもあるでしょう。

目の健康を守り快適なコンタクトレンズ生活を長く続けるためには、眼科の定期受診を継続することが大切です。特に気になるトラブルがない場合でも、3ヵ月に1回は眼科を受診して目の健康を維持しましょう。

公開日:2023/11/6